【地震対策】台風と地震が同時に起こったら?過去の実例や備えについて紹介!

時事

南海トラフ地震臨時情報が解除されましたが、地震が起こる可能性はまだ残っています。またこれからは台風が上陸する可能性も増えてきています。

そこで、過去の実例なども踏まえて、台風と地震が同時に起こった場合の対策を考えてみたいと思います。

台風と地震が同時に起こったら

過去の台風と地震の同時発生の例

過去に台風と大地震が同時に発生した事例は比較的稀ですが、いくつかの事例が報告されています。

1923年 関東大震災と台風の同時発生

1923年(大正12年)9月1日の関東大震災発生時、日本海側を台風が通過していました。この台風は、地震発生時に強風をもたらし、火災の拡大に大きな影響を与えました。

地震発生時(正午頃)は南よりの強い風が吹いていましたが、夕方以降は風向きが西風、北風と変化し、風速も最大22メートルまで強まりました。この風向きの変化により、火災の延焼方向が次々に変わり、焼失域が広範囲に及びました

関東大震災による死者の約9割(約6万6000人)が火災によるものでした。台風がもたらした強風が火災の勢いを増し、被害を拡大させた主な要因の一つとされています。

2004年 新潟県中越地震と台風

2004年(平成16年)10月23日17時56分、新潟県中越地方を中心とした地域で極めて強い地震(新潟県中越地震)が発生しました。この地震はマグニチュード6.8の規模で、震源の深さは約13km。川口町では最大震度7を観測しました。

地震の影響により、多くの集落が孤立し、交通網やライフラインが寸断されました。また、JR上越新幹線の脱線事故も発生しました

この地震が発生する前、2004年10月20日から21日にかけて、台風23号が日本を襲いました。京都府舞鶴市、宮津市や兵庫県豊岡市、洲本市、出石町などに被害を及ぼし、これらの地域では、多くの住宅が床上浸水等の被害を受けました

2018年 北海道胆振東部地震と台風

2018年(平成30年)9月6日午前3時07分、北海道胆振地方中東部を震源とするマグニチュード6.7の地震(北海道胆振東部地震)が発生しました。この地震では最大震度7を厚真町で観測。死者42名、負傷者762名、建物被害17,088棟という甚大な被害が出ました。また、大規模な斜面崩壊や北海道全域でのブラックアウト(大規模停電)が発生しました。

北海道胆振東部地震の2日前、9月4日に台風21号が日本に上陸しました。この台風は近畿地方を中心に大きな被害をもたらしました。台風21号は北海道にも被害をもたらし、札幌市内では200本もの倒木が発生しました

複合災害への備え

台風と地震が同時に起こる複合災害については、以下の点に留意する必要があります。

避難の優先順位

  • まず地震への対応を優先し、揺れが収まるまで身の安全を確保します
  • その後、台風による水害や土砂災害のリスクを考慮し、安全な避難場所へ移動します

情報収集と状況判断

  • テレビ、ラジオ、スマートフォンなどで最新の気象情報と地震情報を継続的に確認します
  • 自治体からの避難指示や警報に従い、迅速に行動します。

屋内での対策

  • 窓や雨戸を確実に閉め、カーテンを引いて飛散するガラスから身を守ります
  • 家具の転倒防止や落下物への注意など、地震対策と台風対策を両立させます。

避難時の注意点

  • 強風や豪雨の中での避難は危険が伴うため、できるだけ早めの避難を心がけます。
  • 避難経路が浸水や土砂崩れで遮断される可能性を考慮し、複数の経路を確保します

非常用品の準備

  • 地震と台風両方に対応できる非常用品(食料、飲料水、懐中電灯、携帯ラジオなど)を準備します
  • 防水性の高い容器に重要書類を入れるなど、水害対策も考慮します。

二次災害への警戒

  • 地震による建物の損傷が台風の強風や豪雨で悪化する可能性があるため、建物の状態に注意を払います。
  • 地震後の地盤の緩みが土砂災害のリスクを高める可能性があるため、特に警戒が必要です

まとめ

台風と地震が同時に起きる可能性はゼロとは言えません。このような複合災害の状況下では、冷静な判断と迅速な行動が求められます。常日頃から災害への備えを整えることが肝要となります。

また、地域のハザードマップや避難計画を確認しておくことも重要です。

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