沖縄には多くのラジオ局があります。今回は沖縄の主要なラジオ局であるRBC(琉球放送)、ROK(ラジオ沖縄)、NHKについて取り上げます。
主要なラジオ局3局の比較
沖縄の主要なラジオ局であるRBC(琉球放送)、ROK(ラジオ沖縄)、NHK沖縄放送局を比較した表を作成いたします。
この比較表から、以下のような特徴が見えてきます:
- RBCとROKは民間放送局として、地域に密着した番組編成を行っています。特に方言(しまくとぅば)を使用した番組や沖縄の伝統音楽を扱う番組が特徴的です。
- NHKは公共放送として、全国ネットワークの番組と地域番組のバランスを取りつつ、幅広い層に向けた放送を行っています。
- 音楽面では、RBCとROKが沖縄の伝統音楽や民謡に力を入れている一方、NHKはより幅広いジャンルをカバーしています。
- ニュース報道については、RBCとROKが地域ニュースに強みを持つ一方、NHKは全国・国際ニュースと地域ニュースのバランスを取っています。
- 3局とも長い歴史を持ち、沖縄の放送文化に大きな影響を与えてきました。
これらの特徴から、各局が沖縄の文化や言語の保護・継承に貢献しつつ、それぞれの特色を活かした放送を行っていることがわかります。
RBC、ROK各ラジオ局の特徴
RBC(琉球放送)の概要
RBC(琉球放送)は、テレビとラジオの両方を運営する放送局で、ラジオ部門はJRN系列に属しています。本社は那覇市に位置し、放送エリアは沖縄県全域と鹿児島県の奄美地方をカバーしています。
聴取率と編成の特徴
RBCiラジオは、沖縄県内のラジオ局の中で常にトップの聴取率を誇っています。長寿番組が多いのも特徴の一つです。
他の大都市圏のラジオ局で行われる「聴取率調査週間」における特別編成は行っていませんが、年に数回、平日の生ワイド番組を通して特別企画を実施しています。
番組編成
RBCのラジオ番組は多岐にわたり、地域に密着した内容が特徴です。以下に現在放送中の主な番組を紹介します。
平日の番組構成
RBCの平日の番組編成は、リスナーの生活リズムに合わせた構成になっています。
- 朝の時間帯: 「アップ!!」という番組が月曜から金曜の午前7:00から放送されています。この番組は、RBCラジオの朝の時間帯を代表する番組として、沖縄の朝の生活に密着した情報と楽しさを提供し続けています。
- 夕方から夜の時間帯: 「具志堅ストアー」や「わんDAY」などの番組が放送されています。これらの番組は、仕事帰りのリスナーをターゲットにした内容が多く、音楽やトークを中心に構成されています。
週末の番組構成
週末は平日とは異なる特別な番組が編成されています。
- 金曜夜: 「成長共有ラジオ シンカの学校」が毎週金曜日の午後8時から放送されています。この番組は、単なる情報提供にとどまらず、リスナーと共に成長し、学び合う場を創出することを目指しています。沖縄の地域性を活かしながら、幅広いテーマについて深く掘り下げる番組となっています。
- 土日: 「ナガハマヒロキの週刊リッスン」や「チルドキ!!」などの番組が放送されています。これらの番組は、より relaxed な雰囲気で、週末のリスナーの生活に寄り添う内容となっています。
特別番組
RBCは定期的に特別番組も放送しています。
- SDGs関連: 「つなごう沖縄+ ~わたしたちのSDGs~」という番組が定期的に放送されています。この番組は、持続可能な開発目標(SDGs)に関する内容を取り上げ、地域の課題解決に向けた取り組みを紹介しています。
- 音楽特番: 「RBCiラジオスペシャル」として、通常の番組編成では取り上げにくい深掘りしたテーマや、時事的な話題、地域の重要イベントなどを取り上げることで、リスナーに多様な情報と娯楽を提供することを目的としています。RBCiラジオスペシャルは、RBCラジオの特色ある番組の一つとして、沖縄の文化や社会に関する重要なトピックを深く掘り下げる機会を提供しています。
深夜帯の編成
- 深夜帯には「RBCミュージックセレクション」が編成されています。このプログラムは、日曜の午前4:50頃と月曜の午前3:50頃にオープニングが放送されます。RBCミュージックセレクションは、深夜の時間帯に音楽を楽しみたいリスナーに向けた番組として、RBCラジオの番組編成の中で重要な役割を果たしています。
RBCの番組編成は、地域性を重視しつつ、リスナーの生活パターンに合わせた多様な内容を提供しています。また、定期的な特別番組の放送により、地域の課題や文化に焦点を当てた独自の編成を行っています。
特徴的な取り組み
デジタル展開
RBCは公式ウェブサイトやSNSを通じて情報発信を行っています。公式サイトでは、ニュース、番組案内、イベント情報などを提供しています。また、TwitterやYouTubeチャンネルなども運営し、デジタル時代に対応した展開を行っています。RBCは、沖縄の文化や地域性を大切にしながら、多様な番組を通じてリスナーとの強い結びつきを維持している地域に根ざしたラジオ局といえます。
ROK(ラジオ沖縄)の概要
ROK(ラジオ沖縄)は、沖縄県を放送対象地域とするラジオ放送局です。本社は那覇市に位置し、放送エリアは沖縄県全域をカバーしています。
中波放送(AM放送)のみを運営する放送局で、NRN系列に属しています。テレビ放送は行っていません。
ROKの放送エリアは沖縄県全域に限定されており、RBCとは異なり鹿児島県の奄美地方はカバーしていません。
編成の特徴
ROKの番組編成には以下のような特徴があります:
- 地域密着型: 沖縄の文化や方言を活かした番組を多く編成しています。
- ニュース・情報番組: “SPLASH!!!”のような県内外の注目ニュースを解説する朝の情報番組を提供しています。
- 音楽番組: 地元の音楽や人気のある音楽番組を放送しています。
- リスナー参加型: SNSを活用し、ハッシュタグ “#ラジオ沖縄” でリスナーとの交流を図っています。
- 多様な時間帯: 朝から夜まで、様々な時間帯に合わせた番組を編成しています。
- 特殊な技術番組: 本土在住のBCL(放送受信マニア)向けの番組 “ROK技術倶楽部” を2020年7月からスタートさせました。
- スポーツ中継: “ROKゴールデンナイター”などの野球中継番組も提供しています。
これらの特徴から、ROKは地域に密着しながらも、幅広い層のリスナーを対象とした多様な番組編成を行っていることがわかります。
番組編成
平日の番組編成
- 朝の情報番組: 5:00から「暁で〜びる」で一日が始まります。6:55から「SPLASH!!!」が放送され、ニュースや情報を提供します。
- 昼の番組: 12:00から「ティーサージ・パラダイス」が放送されます。13:00には「方言ニュース」があり、地域性を重視しています。
- 午後の番組:
- 夕方の番組:
- 夜の番組:
- 月曜日の19:00から、「ひーぷー・Kジャージのだーるばー」が放送されます。地元沖縄で人気のお笑いコンビ「ひーぷー」と「Kジャージ」がパーソナリティを務めます。お笑い芸人らしい軽快なトークと沖縄の話題を中心に展開される番組です。
- 木曜日の20:00からは「山原麗華の元気なナツメロ(爆笑)」が放送されます。パーソナリティの山原麗華さんが、懐かしの名曲(ナツメロ)を紹介する音楽番組です。2019年秋にスタートした比較的新しい番組ですが、多大なる人気を集めています。
週末の番組編成
- 土曜日:
- 日曜日:
- 5:00から「めーぐーの三線十色・まじゅんみ〜くふぁや〜」という沖縄の伝統楽器である三線を中心とした音楽番組が放送されます。番組名の由来は、「めーぐー」が沖縄方言で「孫」を意味し、「三線十色」は「十人十色」をもじった表現で、三線の多様性を表しています。「まじゅんみ〜くふぁや〜」とは沖縄方言で「一緒に聴きましょう」という意味で、早朝の時間帯を活用し、静かな環境で三線の音色を楽しめる構成となっています。
- 12:10からは「NANBUアワー」が放送されます。玉城美香(みーかー)と津波信一(信ちゃん)の沖縄県南部出身のパーソナリティによる地域密着型の番組で、フリートークとリスナー参加型のコーナーで構成されています。津波信一の「ちゃーしゃべり」(ウチナーグチで「しゃべりっぱなし」)と玉城美香の「ちゃー笑い」(同「笑いっぱなし」)が特徴的です。
- 13:00から「おひがらサンデー 月下笑人」が放送されます。コンセプトは「晴れの日も雨の日も、健やかなるときも病めるときも。どんな日曜も笑ってお日柄よく!」で、番組を「ラジオで開かれる披露宴」と位置づけ、沖縄の披露宴の特徴である「余興」をラジオで再現しようとしています。ゆうりきや〜の二人が、その日のメッセージテーマに沿って、リスナーと「ゆんたく」(おしゃべり)をします
まとめ
沖縄の主要なAMラジオ放送局としては、RBC(琉球放送)、ROK(ラジオ沖縄)、NHKがあります。
RBCはラテ兼営、ROKはラジオ単独で地元密着型、NHKは全国をカバーしています。
特にRBC、ROKは沖縄の文化などに根差した番組を数多く放送していることがわかりました。また、しまくとぅば番組も多く放送されています。
県外の方でも、radikoプレミアムを使うことで、これらの番組を聴くことが出来ます。ぜひ試してみてください。
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