【甲子園2024夏】初優勝の京都国際高校とはどんな高校?教育方針や野球部OB、特徴的な校歌などを紹介!

時事

第106回全国高校野球選手権大会の決勝は令和6年8月23日に行われ、タイブレークの末に、京都代表の京都国際高校が東東京代表の関東第一高校を延長十回2―1で破り、春夏通じて初優勝を果たしました。

京都国際高校とはどんな高校か、その特徴を見ていきたいと思います。

https://www.youtube.com/watch?v=-zpYAt14koM

京都国際高校の特徴

京都国際高等学校は、国際的な視野を持つ人材の育成に力を入れている特色ある学校です。以下にその主な特徴をまとめます。

学校の歴史

京都国際高校は、1947年に「京都朝鮮中学」として設立されました。設立当初は在日朝鮮人(のちに在日韓国人)向けの民族学校でした。その後、1958年に学校法人「京都韓国学園」として京都府知事の認可を受けました

2003年に学校法人「京都国際学園」および「京都国際中学高等学校」を設置し、京都府知事の認可による一条校(普通の中学校および高等学校)となりました。2004年に新たな一条校として開校し、再スタートを切るとともに一般にも門戸を開き、国際学校としての特色を強めていきました

教育方針

京都国際高等学校は「自尊」「練磨」「共生」を教育の根本とし、世界で活躍する真の国際人の育成を目指しています。具体的には以下の目標を掲げています。

  • 自らの出自を認識し、自己の存在に誇りを持つ人となる
  • 自らの可能性を切り開くために、自己練磨に勤しむ人になる
  • 国際人として人権を尊び、異文化を正しく理解し、共に生きる人となる

特徴的な認可状況

日本の一条校であると同時に、大韓民国(韓国)からも正規の学校として認可されています

この特殊な認可状況により、日韓両国から高等学校の卒業資格(大学等への受験資格)が得られます

多言語教育と国際交流

学校の特色を活かし、積極的な国際交流を行っています。

  • 海外研修や国際交流プログラムを実施
  • 異文化理解教育を通して人権意識を高める取り組み

また、京都国際高校の最大の特徴は多言語教育にあり、英語・韓国語・日本語の3か国語教育を行っています。それにより、トリリンガルを目指す語学教育を強化するとともに、国際的なコミュニケーション能力を身につけることができます。

部活動

学業だけでなく、部活動も盛んです。

特に今回活躍した硬式野球部は有名で、硬式野球部は1991年、当時は「京都韓国学園」という校名で、外国人学校としては初めて日本高等学校野球連盟(高野連)への加入が認められました。2021年には春の甲子園大会および夏の甲子園大会に連続出場し、夏の大会では全国ベスト4を達成しました。

その他、硬式テニス部、ダンス部、舞踊部、軽音楽部など、多様な部活動があります

野球部のOB

プロ野球にも多くの選手を輩出しています。

現役選手

  • 曽根海成(そねかいせい)(福岡ソフトバンクホークス(2013年育成3位指名)→広島東洋カープ(2018年~)、外野手、内野手、捕手)
  • 上野響平(うえのきょうへい)(北海道日本ハムファイターズ(2019年ドラフト3位)→オリックス・バファローズ(2023年~)、内野手)
  • 中川勇斗(なかがわはやと)(阪神タイガース(2021年ドラフト7位指名)、捕手)
  • 森下瑠大(もりしたりゅうだい)(横浜DeNAベイスターズ(2022年ドラフト4位)、投手)

注目の若手選手

2023年のプロ野球ドラフト会議では、京都国際高校出身の選手が指名されています。

  • 杉原望来(すぎはらみらい)(広島東洋カープ(2023年育成3位指名)、投手)
  • 濵田泰希(はまだたいき)(北海道日本ハムファイターズ(2023年育成1位指名)、内野手)
  • 長水啓眞(ながみずけいしん)(福岡ソフトバンクホークス(2023年育成8位指名)、投手)

これらの選手は、今後のプロ野球界での活躍が期待されています。

特徴的な校歌

校歌は韓国語で歌われていることが、大きな特徴として取り上げられています。

https://www.youtube.com/watch?v=Rk8BXN6c0-I

甲子園での高校野球大会中継では、京都国際高校の試合前後に校歌が流れます。NHKや民間放送局は、学校から提出された日本語訳を使用して字幕を付けて放送しています

そのため、歌詞の冒頭は原文においては「東海を渡りし大和の地は」と始まりますが、日本のテレビ放送では「東の海」と日本語訳されることがあります

京都国際高校の校歌が韓国語である理由は、学校の歴史に深く関係しています。

1947年に設立された当初は、在日朝鮮人のための「京都朝鮮中学」として始まりました。その後、在日韓国人向けの学校として発展し、韓国語や文化を大切にする伝統が受け継がれています

また、学校は「多文化共生」を理念として掲げており、生徒たちに日本語だけでなく、韓国語や英語などの言語や文化も学ばせています。そのような点からも、校歌が韓国語であると考えられます。

まとめ

京都国際高校は、多言語教育と国際交流を重視しつつ、進学指導や部活動にも力を入れる、バランスの取れた教育を提供している学校といえます。

また近年では野球部が強豪校となり、多くの生徒が入学しています。

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